今回の放送では、前田プランニングオフィスの代表である前田敏さん、行政書士の野村久美子さん、そしてシニアライフの相談窓口のチームが登壇し、「相続・終活・くらしデザイン」をテーマに、具体的な事例や信託の活用についてお話しました。
出演者紹介と冒頭のご挨拶
出演者
- 前田敏(行政書士・前田プランニングオフィス代表)
- 野村久美子(終活カウンセラー・行政書士)
冒頭では、前田さんが愛車のミニVWバスについて熱く語り、会場を和ませました。今年は未仕上げの部分が多いとのことですが、「来年こそは仕上げたい」と抱負を語る様子に、人生設計と終活が重なる印象的なメッセージがありました。
今日のテーマ:「タイミングの大切さと終活」
セミナーでは「人生100年時代における信託の重要性」について、以下の事例を基に議論が展開されました。
事例紹介と具体的対策
事例1:介護を伴う相続と住居の問題
- 背景: ご主人(介護度4)が認知症を患い、奥様との共有不動産を活用して施設費用を捻出したいという相談。
- 対策:
- 相続手続きを早急に進め、ご主人名義に変更。
- 娘様への贈与で売却手続きの自由度を確保。
- 同居者控除(居住用財産譲渡の特例)を利用し、負担を軽減。
- ポイント: 認知症が進行する前に、信託や贈与の手続きを進めることの重要性を強調。
事例2:高齢者の財産信託と緊急性の課題
- 背景: 90歳の父親が施設に入所中。不動産や企業株の管理を信託したいという要望。
- 課題:
- 手続き中に娘さんがコロナ感染。
- 公証手続きの延期と信託スケジュールの影響。
- 結論: 認知症や突発的なトラブルへの迅速な対応が、信託においても鍵となる。
事例3:おひとり様の終活と人生設計
- 背景: 70代の女性が進行性がんを患い、人生を充実させたいとの希望。
- 対策:
- 早めの生前贈与や遺言書の作成。
- 信託の活用で財産管理を委託し、安心して残りの人生を楽しむための準備を。
信託を選ぶべき理由とは?
セミナーでは、信託が以下のようなケースに有効であることが説明されました:
- 認知症や重病になっても自身の意思で財産管理をしたい場合。
- 特定の法定相続人に遺産を渡したくない場合。
- 相続人が音信不通や行方不明の場合。
- 配偶者に渡した遺産を、次世代で血縁に戻したい場合。
- 遺産を浪費する恐れのある相続人がいる場合。
- 相続人がいなくなる場合の遺贈寄付。
「信託は人生100年時代のインフラ」とも言える、柔軟かつ安全な手段として推奨されました。
次回セミナーのご案内
① 第28回よつばグループ全国セミナー in 北九州
- 日時: 2025年1月4日 14:30~17:00
- 開催形式: オンラインのみ
- 内容:
- 第一部:「実務上での情報交換」
- 第二部:「不動産を受益権で購入した場合の謄本公開」
② シニアライフの相談窓口 終活セミナー
- テーマ: 実家相続と空き家信託
- 日時: 2025年1月19日 13:30~16:00
- 会場: 前田プランニングオフィス(高岡市鐘紡町5番2号)
- 定員: 7名(要予約)
- 参加費: 1,000円
締めのご挨拶
最後は「今年一年ありがとうございました」と共に、2025年が皆さまにとってさらに良い年になるよう、終活を含むライフデザインの重要性を再確認しました。
新しい年に向けて、ぜひ終活や相続に関する第一歩を踏み出してみませんか?